なぜエクセルは思い通りに動かないのか
はじめに
マイクロソフトエクセルは、ビジネスシーンで最もよく利用するソフトウェアの1つだと思います。しかしながら、最も思うように動いてくれないソフトの1つでもあります。
このカテゴリでは、エクセルを思い通りに動かすためのすべを説明します。
なぜエクセルは思い通りに動かないのか
まず、エクセルがどのようなソフトだったかを確認してみましょう。
エクセルの機能
シミュレータとしてのエクセル
エクセルは、財務シミュレータを作成するときによく利用されます。この用途で使うビジネスパーソンは、金融業、会計士、財務関係者、経理関係者などです。
ちまたによくある「投資銀行のエクセルなんとか」という本の内容は、おおよそシミュレータとしての使い方を解説している本です。
データベースとしてのエクセル
エクセルは、簡易的なデータベースを作成するときによく利用されます。この用途で使うビジネスパーソンは、コンサルタント、データアナリストなどです。また、エクセルの関数のほとんどは、データベースとして利用するときに使うものです。
エクセルに対する誤解
ワープロであるという誤解
確かに、エクセルはワープロとして利用することもできます。しかし、本来の使い方ではないため、ワープロとして利用するとどうしても思い通りに動いてくれません。エクセルはワープロではなく、シミュレータまたはデータベースであるということを意識してみましょう。
エクセルは難しいソフトであるという誤解
確かに、エクセルは他のソフトと比べると難しいかもしれません。しかし、ほかのシミュレータやほかのデータベースと比べると易しめのソフトです。シミュレーションやデータベースという複雑なものを使いこなそうという意志で臨むとよいかもしれません。
エクセルはプログラミングであるという誤解
エクセルの機能の中に、プログラミング言語に近いものがあるため、しばしばプログラミング言語と比較されがちです。実際、システムエンジニアの方などからは、C言語やMySQLと比べて使い勝手の悪いソフトだと言われています。
しかし、エクセルは、プログラミング言語を利用するIT専門職の方向けのソフトというよりは、私のような根っからのビジネスサイドの人間が使うことを想定して作られているソフトだと思われます。本格的なデータベースの作成などはできませんが、多くのビジネスパーソンにとってはエクセルの機能で十分なことがほとんどなのです。
エクセルの学び方
まずは使ってみましょう!
エクセルを学ぼうとして挫折する方の多くは、「まず関数を覚えよう」などとする傾向があります。これは全く間違ってはいないのですが、やはりモチベーションが続かないことがほとんどなようです。そのため、一見効率が悪いように見えても、時間をかけて1つの「大作」を作成しながら学ぶことをお勧めします。
時短操作は慣れてきてから
エクセルに慣れてきたら、時短操作を覚えていきましょう。時短操作なしでエクセルを使えるようになってから、投資銀行で通用するレベルの速さになるまでは、1~2か月程度しかかかりません。
焦る必要はありませんので、まずは、ひととおりの機能を使いこなせるようにすることを目標にするとよいでしょう。